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NAS用UPSは「停電中も長時間使う」より、必要な処理を終えて安全な状態へ移す目的から選びます。出力容量だけでなく、NASとの通信、自動停止、実際の負荷で持つ時間を確認しましょう。
電源プラグをUPSへ挿しただけでは、NASへ停電を通知できないことがあります。購入前に、NASとUPSの両方の対応情報を照合することが重要です。
VAとWは、両方の上限を守る
UPSには550VA/340Wのように2つの数字が書かれています。接続機器の合計負荷が、VAとWの両方で定格を超えないことを確認します。数字の大きいVAだけを見て、550Wまで接続できるとは考えないでください。
出力仕様の読み方はオムロンの仕様項目解説を参照できます。容量を限界まで使うと運転時間の余裕も小さくなるため、メーカーの選定方法に沿って負荷と余裕を決めます。
停電時に残す機器を決める
| 機器 | つなぐかの判断 |
|---|---|
| NAS本体と内蔵HDD | 安全に停止させたい主要対象 |
| USB外付けHDD | NASのバックアップ先なら、停止まで給電が必要か確認 |
| スイッチ・ルーター | ネットワーク経由の停止制御や通信維持に必要か |
| 高性能PC・モニター | 追加すると負荷が大きく変わる。別途選定 |
例としてNASとHDDが40W、通信機器が15Wなら、合計55Wという計算になります。これは仮の数値で、実機の消費電力ではありません。起動時や処理中の負荷、ACアダプターの入力条件も考慮して選びます。
小型構成で比較する製品例
オムロン BW55T(550VA/340W)は、メーカー仕様が550VA/340W、常時商用給電、バックアップ時も正弦波のモデルです。メーカーの仕様表で、端子・電源条件・外形も確認できます。
NASと通信機器などの構成で比較する候補ですが、すべてのNASとの自動停止連携を保証するものではありません。また、AI向け高性能PCを同時に接続する前提で、そのまま十分な容量だと判断しないでください。
バックアップ時間は、負荷の表で見る
同じUPSでも、接続する消費電力が増えると運転時間は短くなります。「最大何分」という一つの数字では選べません。メーカーの負荷別バックアップ時間や選定ツールで、自分の構成に近い条件を確認します。
必要なのは、停電を検知してからNASが安全な状態になるまでの時間と余裕です。新品時の時間をずっと維持できるとは考えず、バッテリーの経年や設置温度、交換条件も含めて見積もります。
自動停止には、電源と通信の両方が必要
USB連携なら、NASの電源をUPSへつなぐだけでなく、対応する通信ケーブルも接続し、NAS側のUPS設定を行います。ネットワーク経由で通知する構成では、その経路の機器にも電源が必要です。
SynologyのUPS設定案内では、対応機器と連携し、サービス停止やボリュームのアンマウントを行う仕組みが説明されています。メニュー名や動作はNASのOSで異なるため、自分の版の手順に従ってください。購入前に互換性一覧を確認します。
導入後と維持費まで決める
- UPSがNASに認識され、停電時の設定が有効か確認する。
- バックアップを確保してから、メーカー指定の方法で連携動作を確認する。
- バッテリー交換時期や警告を記録し、交換費用を見積もる。
- 床や棚の耐荷重、放熱、アラーム音、プラグ形状を確認する。
- 機器を追加したら、負荷と運転時間を再計算する。
UPSは誤削除やNAS自体の故障を防ぐバックアップではありません。別コピーを確保したうえで、停電への備えとして追加すると役割が明確になります。